「絶体絶命」が、人生をつくる。

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ときどき、若者にいわれることです。

「河﨑さんって、わざわざ他人の会社で、しかも赤字とか債務超過の状況で働いて、そんなことして何になるんですか??」

う~ん、まあ、そういう考え方もありますよね…。
まあ~、なんかになってるんじゃないですか??(汗)

「えー、ちゃんと答えましょうよ」

はあ、まあ、そうですよね…、はい(汗)。

まあ…、あの、たぶん、いつの時代でも。
ぼくらが解決すべき問題、やらないかんこと、切り拓かないかんこと。
そういうことの苦しさ・厳しさ、重たさ、必要なエネルギーってのは、いつの時代でも、たぶん、おんなじなんですよ。

「??」

ぼくら、いまの時代に生きてるでしょ。 
便利に、なんでも満ち足りて、平和で。自由で。
それって、いきなりポンとできたものじゃなくて…。

無数の先輩たちが、苦しんだり、挫折したり、それでも諦めなかったりして、ひとつひとつ、逆境を打破してきた結果のはずなんです。
技術にせよ、社会的なことにせよ、商売にせよ、なんだって、そうです。

それが歴史だし、いつの時代でも、技術とか社会は違うけど、いろんな方たちが、一生懸命、目の前の困難を打破してきた成果が、いまなんです。
たぶん、ほんとの瞬間のしんどさ、死ぬほど苦しい、「絶体絶命」っぷりは、いつの時代だろうと、おんなじなんです。

「ふ~ん、なるほど。」

事業再生ってのは、打っても、打っても、倒れない相手を、倒れるまで打ちつづけるような仕事です。

どれだけデューディリしたって、計画したって、すべては思い通りにならないし、悪いことが起きる。
だから、悪しき流れに打ち勝つよう、よき流れに進むよう、もっとパワフルに、スピーディに、「困難」を殴りつづけるしかないんです。

毎日が、「絶体絶命」つづき。
先月やるべき手を打ったから、今月があるし、今月やるべき手を打たないと、来月なんてない。

…でも絶対、おんなじことを、昔から、いろんな時代に、いろんな人が、いろんな局面で、やってきたはず。

だから、自分も、自分の時代に、自分がであったことを、一生懸命やる。
たまたま自分は、経済とかビジネスの仕事をしてきたから、自分は、再建ターンアラウンド・社長プロフェッショナルという手段を選んだだけです。

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いまの時代って、「現実」をなめてないかな、「生きる」ことをなめてないかな、と思うときがあります。

なまじ、便利で、豊かになったから、このまま、なんとなく、この時代がつづく・くらいに勘違いしてるんじゃないかな…と。

景気がわるい、自分の会社の業績がわるい、業界が曲がり角だ…、そんなことを、ほんとに自分のことだと思ってないんじゃないかな、と。
「自力本願」でとらえてないんじゃないか。

でも、いつの時代も、つらいこと、思いどおりにならないこと、生きのこるために、乗り越えなきゃいけない壁は、いくらでもあったし、別に、いまの時代だけが特別なわけじゃない。

だから、いまの時代の自分たちも、思いどおりにならないことを、このくそったれな「現実」というやつを、思いどおりになるまで、打ちつづけるしかない。

そこでは、リスクから逃げて生きることも、評論も、グチも、ムダでしかない。
リスクのない人生はないし、道を切り拓こうとすればするほど、毎日は「絶体絶命」、やるべきことは無数にある。
行動にしか価値はないのだ。

その現実の厳しさを忘れてしまったら。

日本のような、こんな、資源もない、食料もない、軍隊もない、なんとか知恵を絞って、自分たちの付加価値を創りつづけるしかない国が、
これからも平和に、豊かに生きていくなんて無理だし、絶対、そんな明日なんてない。

絶対、そんなに甘くない。

「事業再生」という仕事をして、今の時代の、いろんな業界、いろんな会社、いろんな人たちをみると、だんだん、そんなふうに、思えてくるのでした。

HOPEキャピタル 河﨑晋太郎
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